郡中御影報恩講

郡中御影(ぐんちゅうごえい)

郡中御影報恩講(なすびの報恩講)

郡中御影報恩講の様子1

 郡中御影報恩講は毎年7月23日、小松の6つのお寺《勸歸寺かんきじ(東町)、本覺寺ほんがくじ(寺町)、 本光寺ほんこうじ(本折町)、本蓮寺ほんれんじ(細工町)、稱名寺しょうみょうじ(西町)、勝光寺しょうこうじ(東町)》が順番に会場の当番を務め、小松地区が中心となって執行されます。毎年たくさんの方がお参りされ、盛大に法要が勤められています。

 かつては石山合戦の直参18道場が会場であったという説もあります。

 郡中御影報恩講は、以前は8月23日にお勤めされていました。小松ではちょうど野菜の秋なすびが採れ始める時季であることから、地元では「なすびの報恩講」(なすびのほんこさん)として親しまれています。

※本年(令和5)度も7月23日(日)に行われます。詳細は下記リンクより

郡中御影報恩講の様子2
郡中御影報恩講の様子3

二幅(にふく)の御影

 「なすびのほんこさん」では、郡中御影である二幅の御影を必ずお掛けします。

 この二幅の御影は、本願寺第十二代教如きょうにょ上人から能美郡四講のみのごおりしこうへ交付されたものです。

 お一人は浄土真宗の宗祖である親鸞聖人、もうお一人は教如上人の実父である本願寺第十一代顕如けんにょ上人です。普段は勧帰寺に保管されており、小松市の指定文化財にもなっています。

 お軸の裏には【文禄四乙未(1595)年十月十九日 加州能美郡四日講惣道場物也】とあります。そのころの小松教区は224の村からなる四日講と呼ばれる講組織でした。

 【惣道場物也】と記されているのは、特定の寺院や道場ではなく、この能美郡の四日講全体を1つの道場として、その御門徒全員に届けられたお軸であることがわかります。

郡中御影裏書(教如上人筆)
郡中御影について、もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

郡中御影が能美郡に交付された経緯について、分かりやすくスライドアニメにした『教如上人と郡中御影』です。興味がある方はどうぞご覧ください。

*このスライドアニメは、小松大聖寺教区で2013年7月に行われた教如上人400回忌法要に併せて制作されたものです。

スライドアニメ「教如上人と郡中御影」